採用のミスマッチを減らし、データ活用で組織力を高めることに成功


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昭和20年創業の老舗企業であり、世界のさまざまな産地で育ったナッツやドライフルーツを製造から販売までを一貫して手がける金鶴食品製菓株式会社。創業80年を超え、業績はコロナ禍を含め7期連続で売上を伸ばす一方で、採用後のミスマッチや早期離職といった人材確保の課題も抱えていました。そうした課題を改善するため、株式会社KIMETE武蔵野が公式パートナーとして提供する人の輝き方発見ツール(アセスメントツール)「マルコポーロ」を導入。今回は導入前の課題から具体的な成果、現場での活用方法や効果について、代表取締役の金鶴氏にお話を伺いました。

導入前の課題 面接だけでは採用人材の内面までを見抜けず、入社後のミスマッチが多発。特に中途採用者は教育コストをかけたものの、早期離職も多い点が課題になっていた。
導入の決め手 採用人材の表面的な特性だけでなく、潜在的な特性まで多面的に把握できる点に魅力を感じた。また、自社が求める人物像に合うかどうかを見極められる点が決め手になった。
導入の成果 採用時の見極めの判断材料が増え、判断のブレが減少。離職率も大きく改善し、現場のマネジメントにも活かせるようになった。

面接だけでは見抜けない内面のズレが、採用後のミスマッチや離職を招いていた

――マルコポーロ導入前の貴社の課題をお教えください。

金鶴氏:2021年にマルコポーロを導入したのですが、当時は面接だけでは深層的な部分がわからず、入社後に発覚するミスマッチが大きな課題でした。面接時の印象が良いと感じて採用しても数か月で辞めてしまったり、表面的には問題がなくても業務環境との適応に課題が見られるケースもあったりと、結果的に退職やトラブルにつながるケースが多かったんです。特に転職経験がある人材はキャリア選択の幅が広く、早期に次の選択を検討するケースも見られ、教育にかけたコストや時間を十分に活かしきれない点が課題となっていました。

――離職率も高かったのでしょうか。

金鶴氏:中途で3〜4割、新卒なら4〜5割でしょうか。能力テストはやっていましたが、潜在的な思考までは把握できず、内面のズレを拾いきれなかったことがミスマッチの要因だったと思います。

データの読み解きやすさと自社基準への適合性が、導入の決め手になった

――マルコポーロ導入の決め手は何だったのでしょうか。

金鶴氏:一番は結果の読み解きが非常にわかりやすかったことですね。学習プログラムも充実しており、学習すれば理解しやすい設計になっています。今は幹部にも読み解き方を学んでもらい、現場での判断や社員対応に活かしています。

――マルコポーロは自社の求める人材に合わせてカスタマイズできる点も特徴ですが、うまく活用できている実感はありますか。

金鶴氏:かなりフィットしています。当社の求める人材像から大きく外れない人材を採用できるようになりました。

データを活用した見極めで採用精度が向上し、離職率も大幅に改善

――現在は採用に関してはどのように活用されていますか。

金鶴氏:一次面接に進む応募者に受検用のURLを送り、その結果をもとに面接を行っています。面接時点で一定の判断材料が揃っているので、求めている人材かどうかの見極めがかなり楽になりました。回答傾向の一貫性や回答スタイルを把握する設問を入れ、その指標も参考にしています。

――導入の効果はいかがですか。

金鶴氏:これまでさまざまな手法を試してきましたが、現時点でかなり有効性を実感しています。特に中途採用は現場に任せることが多いので、判断のブレが減り、採用精度が向上しています。人材紹介会社を利用すると1人あたり100万円以上のコストがかかるケースもあり、早期離職は大きな損失になりますからそれを防げているのも大きいですね。幹部も最初は半信半疑でしたが、結果を見て納得したようで、今では自分たちで使いこなしています。

――離職率もかなり改善されたのでしょうか。

金鶴氏:中途採用は1割程度まで下がるなど大幅に改善しました。新卒に関しては当初は手探りの部分もありましたが、データの読み解きの精度が上がるにつれて改善し、2024年頃から本格的に活用できるようになりました。その結果、現在は新卒の離職率も1〜2割程度まで低減しています。

一人ひとりに合わせた関わり方で、現場のマネジメント力もアップ

――採用だけでなく、現場でも活用されているのですね。

金鶴氏:かなり活用していますよ。重視する要素の傾向(報酬・評価・成長機会など)が事前にわかるので、教育や指導も一人ひとりに合わせた対応が可能になりました。上司もその情報をもとに指導できるので、指導する側・指導される側の双方が安心して業務に取り組めていると感じています。

――社員の方もデータ活用について理解されているのですか。

金鶴氏:もちろんです。既存社員には定期的に受検してもらい、その結果を面談にも活用していますし、新入社員には入社時に私自身がマルコポーロの勉強会を行い、傾向の一例としてフィードバックを行い、本人と対話しながら理解を深めています。そうした取り組みもあって、社員には納得感を持って受け止めてもらえています。

――具体的なマネジメントの変化について教えてください。

金鶴氏:面談ではデータを見ながら行うのですが、例えば評価を重視する人にはまずは「よく頑張っている」と認めてから改善点を伝える、ストレス耐性が低い人には安心感を与えてから話す、といった具合に伝える工夫をしています。従来の感覚からすると多少手間に感じる部分はありますが、今の時代に合わせたマネジメントだと考えています。また、配置についても基本的には特性を考慮しています。あくまで一例ですが達成意欲が高い人は営業、緻密性が高い人は品質管理や経理といった形です。配置に関しては時に本人の希望と適正が乖離している場合もありますが、データが一つの説得材料になることで、概ね納得してもらえています。さらに、感覚だけに頼らずデータをもとに仮説検証もできるので、マネジメント力の向上にもつながっています。うまくいかなかった場合も「この伝え方は適切だったか」と振り返ることができ、次の改善に活かせています。

人材を活かし、組織力を支える基盤として活用していきたい

――同じような課題を抱える企業にマルコポーロをご推薦いただくとしたら、どの点を挙げられますか。

金鶴氏:一番はコスト面でしょうか。早期離職1人分のコストをマルコポーロの受検費用に換算すると何十人分にもなりますので、それを回避できると考えれば決して高いものではありませんから。また、どんな人材を採用するかも重要ですが、既存の社員も会社にとって大切な財産です。彼らの強みを活かすためのツールとして活用できる点も魅力だと感じています。こうした取り組みによって離職が減り、結果としてコスト削減にもつながります。採用や教育にかかる費用まで含めて考えれば、十分に投資対効果の高い施策だと思います。

――多方面でマルコポーロの有効性を感じていただいているのですね。

金鶴氏:そうですね。データを使わず感覚だけでマネジメントを行うのは、今の時代では難しいと思います。特に心理的安全性が重視される中、上司1人が何十人もの部下を個別に深く理解するのは現実的ではありませんし、意図が正しく伝わらない場合もありますから。その点、データがあることで一人ひとりの特性を踏まえた関わり方ができるのは、上司にとっても安心材料になっています。

――今後の活用について教えてください。

金鶴氏:従業員にはやはり楽しく活き活きと働いてほしいと考えています。そのためにも一人ひとりの適正を見ながら、適切な場所で力を発揮できる環境を整えていきたいですね。組織づくりは短期で成果が出るものではなく、5〜6年単位で取り組むものだと思っています。今後もマルコポーロを活用しながら、中長期的な視点で強い組織をつくっていきたいと考えています。