より効率の良い採用活動を目指し、自社の採用ホームページを制作する方法があります。実際に採用ホームページを制作し、採用活動の質・スピードを高められた事例も見受けられます。しかし、採用ホームページの制作方法について、悩む企業担当者様も多いでしょう。
そこで当記事では、採用ホームページの制作方法・手順・費用などについて解説します。
また、お手本になるような制作例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
参考になる採用ホームページの作成例
採用ホームページを新規作成するにあたり、他社の採用ホームページを参考にすると良いでしょう。良質な既存の採用ホームページを複数チェックすることで、ヒントやコツを得られます。
以下に、参考になる実際の採用ホームページについて、7つの具体例を紹介します。
ニトリ
1つ目は、家具・インテリア店であるニトリの採用ホームページです。
ニトリの採用ホームページは、働いた姿を「リアルにイメージできる」作りになっています。ニトリの人材育成で特徴的な「配転教育(※ジョブローテーションを意味する)」のメリットを打ち出し、職種別スタッフについても具体例をあげています。
「ポリシーの紹介」と「入社後の具体的なイメージができる」仕様であるため、自社とマッチする人材の獲得につながるでしょう。
日本生命
2つ目は、生命保険事業を展開する、日本生命の採用ホームページです。
日本生命の採用ホームページは、社風が徹底的にわかる仕様です。職種別に「仕事内容」「成功・失敗談」「キャリアの流れ」を明示し、ミスマッチ防止につなげています。動画で「若手社員の座談会」を実施し、求職者が身近に感じる工夫も施されています。
採用ホームページを通してデメリットもわかるため、企業の信頼度アップにつながり、応募者増も期待できるでしょう。
ソニー
3つ目は、日本の総合電機メーカーである、ソニーの採用ホームページです。
ソニーの採用ホームページは、サイト内で「就活に関するすべてが完結する」仕様になっています。具体的に言うと、企業情報の調査・募集要項確認・リアルイベントへの参加・応募まで、一連の流れが完結します。新卒者に対し、専門ページを別途設ける点も特徴です。
採用ホームページを見れば、さまざまな情報が得られるため、求職者を迷わせることなく応募につなげられます。
リクルート
4つ目は、HR・販促事業を展開するリクルートの採用ホームページです。
リクルートの採用ホームページは、中途・新卒採用にわかれ、それぞれカラーが異なります。中途採用には、社員インタビュー・制度の紹介に重きを置き、自社との相性を測るための工夫が施されています。社会人経験がない新卒採用に対しては、社員動画を掲載し、入社のメリット・デメリットがわかる仕様です。
中途・新卒採用へのアプローチ法を変え、それぞれの応募意欲を高めています。
三井住友銀行
5つ目は、三大メガバンクの1つである、三井住友銀行の採用ホームページです。
同ホームページも、リクルートと同様に中途・新卒のページをわけ、カラーを変えています。中途採用は、社員インタビューを通じ「自身のキャリア」がイメージできる流れです。退職者インタビューでデメリットも掲載し、ミスマッチ減に努めています。
新卒採用に対しては、仕事情報といった基本的な内容から、社員のプライベート動画も掲載し、親近感がわく仕様です。
三井物産
6つ目は、日本の大手総合商社である、三井物産の採用ホームページです。
三井物産の採用ホームページは、中途・新卒採用のページを別にするほか、インターンシップ用のページも設けています。インターンシップと新卒採用のスケジュールもわかりやすく、相手の調べる負担を考慮している点が伝わります。
社員インタビュー記事を多く設けると同時に、役職インタビュー記事も掲載しているため、さまざまな立場から、三井物産への理解を深められるでしょう。
任天堂
7つ目は、コンピューターゲームや玩具の開発・製造で有名な、任天堂の採用ホームページです。同ホームページは、中途・新卒・期間限定採用など、採用ページが細かくわかれる点が特徴です。
ミスマッチ減を目指し、多くの社員インタビューも掲載しています。各職種の具体的な仕事の流れを画像で紹介することから、入社後のイメージもつきます。トップページに「新着採用情報」を掲載しており、採用ホームページへの訪問者数アップの狙いもあるでしょう。
採用ホームページの作り方・作成手順
効率良く採用を実施すべく、採用ホームページの重要性が高まっています。しかし、コストや時間をかけて作っても、効果がうすい内容では意味がありません。採用ホームページを作る際には、コツを押さえた作成が求められます。
効果的な採用ホームページを作りたい場合には、以下のような作成手順で取り組むと良いでしょう。
01作る目的・必要性について考える
採用を効果的に行なうには、母集団形成をしたうえで、母集団内のミスマッチ低下を意識する必要があります。そのためには、自社の採用目的・必要性を整理する必要があります。なぜなら、ターゲットにしたい母集団によって、コンテンツ内容やデザインも変化するからです。
また、自社が採用したいターゲットについても、明確にすると良いでしょう。
たとえば、IT会社の採用間口を、「中途」から「中途と新卒」に広げる場合には、IT企業を気にする人が興味を引くコンテンツを中途と新卒用に用意します。
02コンセプトを具体化する
つづいて、コンセプトを具体化します。採用ホームページで言えば、デザイン・キャッチコピー・コンテンツなどがあげられます。
新卒の営業採用が目的なら以下のようなコンセプトが考えられます。
【コンセプト例】
・デザイン…若手営業が活躍する明るいイメージ
・キャッチコピー…躍動感あふれる言葉
・コンテンツ…既存営業のキャリア紹介、インタビュー記事
またコンセプトの具体化では、一般的な企業サイトとは違う点に注意します。一般的な企業サイトとは、クライアントや株主に向けた情報発信サイトです。
採用情報・社員紹介などの掲載コンテンツを決める
採用ホームページに掲載された内容は、求職者が応募を判断する重要な要素となるでしょう。そのため、採用ホームページに掲載するコンテンツ決めは、慎重に行なわれます。コンテンツ内容を決める際には、幅広さと情報の充実を意識すると、満足度の高さにつながります。
昨今の採用ホームページにおける、基本的なコンテンツは以下の通りです。
【基本的なコンテンツ内容】
・トップページ
・採用メッセージ
・会社紹介
・求める人物像
・基本的な仕事内容
・現社員の声
・職場環境
上記をベースとし、自社に合った内容をプラスしても良いでしょう。
制作会社に依頼するかどうか検討する
自社にホームページ制作のスキル保持者がいれば、社内での制作も可能です。内製は柔軟に作成でき、費用も発生しません。しかし制作者は通常業務と併行するため、負担を考慮すべく、社内体制の整備が必要な可能性があります。
一方、制作会社への外注という手段もあります。外注は「オーダーメイド」「テンプレート活用」の2通りが主流です。オーダーメイドはイメージ通りに仕上がりやすいものの、高額の可能性があります。テンプレートは比較的安価なものの、他社と似てしまい、差別化が難しいかもしれません。
自社で内製し、一部を外注する方法もあります。
人気のある効果的な採用ホームページを作成するコツ
ここでは、人気のある「効果的な採用ホームページ」を作成するために、3つのコツを紹介します。
求職者や採用側の企業から人気があり、効果的な採用を実現した採用ホームページには、成功に結びつくコツが盛り込まれていることが特徴です。以下に紹介するコツを参照し、自社の採用ホームページ作りにお役立てください。
ネガティブな内容も発信する
昨今の求職者は、応募先の良い面・悪い面も踏まえたうえで、選びたいと考えます。そのため、ポジティブな内容だけでなく、ネガティブな内容も発信すると良いでしょう。ネガティブな内容も発信することで、「信頼できる」といったポジティブな気持ちを与えられます。また悪い部分をあらかじめ知ることで、ミスマッチの防止が可能です。実際に入社した際にネガティブ面に遭遇しても、「応募前に聞いていた」と思うため、ショックも生じにくくなります。
無料の採用サイト作成ツールを活用する
無料の採用サイト作成ツールを活用すると、コストや制作時間を抑えられるでしょう。あらかじめテンプレートが用意されているため、該当箇所に文章入力や画像挿入をするだけで、簡単に採用サイトを作ることが可能です。各社から特徴的な作成ツールが出ているので、自社に合ったツールを探すと良いでしょう。
無料の採用サイト作成ツールを活用し、一定の手ごたえがあったら、自社の採用ホームページをオリジナルで作るのも1つの方法です。
採用管理ツールを併用する
採用管理ツールとは、採用業務を一括管理し、採用業務の効率化が期待できるシステムです。求人・選考・内定の管理をはじめ、データ分析ができるシステムも存在します。採用管理ツールは、採用ホームページを制作できるツールではありません。しかし、ツールによっては、自社の採用ホームページと連携でき、各種管理をスムーズにすすめられます。
賢く採用管理ツールを併用すれば、採用ホームページの採用効果を、最大限に高められるでしょう。
中小企業も必見|採用ホームページのメリット・作る必要性
採用ホームページの作成で効果的なのは、大企業に限ったことだと思うかもしれません。中小企業の場合にも、採用ホームページを制作するメリットは大いにあるでしょう。実際に、中小企業でも採用ホームページを制作する事例は増えています。
以下に、中小企業も採用ホームページを制作するメリット・必要性について解説します。
ブランディング効果を高めやすい
「自社は認知度が低く、応募者が集まらない」と悩む企業もいるでしょう。
昨今の求職者は、知名度よりも「やりたいことができるか」を重視しています。そのため、他社との差別化や個性を打ち出せれば、求職者から選ばれる可能性があります。
自社採用ホームページは、自社の雰囲気・個性・メリット・デメリットを伝えられるため、採用のブランディング効果を高めやすいです。ブランディングに成功すれば、認知度に関係なく、求職者から選ばれます。
費用対効果が高いと感じやすい
採用ホームページに、求職者から直接応募があれば、求人媒体のような費用は発生しません。そのため、求人広告よりも費用対効果の高さを感じやすいでしょう。
採用ホームページ制作時に、自社での内製や無料ツールの活用、外注のコストを抑えるといった対応をすれば、より費用対効果の高さを感じられます。
また、採用ホームページは、短期よりも、長期的な採用に向いています。長い視点で見るほど、費用対効果が高いと感じやすいでしょう。
自由度が高い
採用ホームページは、掲載内容やデザインを自由に決められます。イラスト・画像・動画なども、好みで配置できます。また、好きなタイミングで情報更新ができることから、総じて自由度が高いと言えるでしょう。テンプレートを活用しても、掲載写真や文章を好きなタイミングで変更でき、求人媒体に掲載するよりも自由度が高いです。
効果検証をしながら、文章変更・画像変更も試せるため、ベストなアプローチ法も見つけやすいと言えます。
求人広告との併用でより高い効果を期待できる
採用手法で、自社の採用ホームページのみを活用するケースは、ほとんど見受けられません。一般的には、複数の採用手法を組み合わせます。自社の採用ホームページを活用する場合には、少なくとも求人広告を併用し、より高い効果を目指しましょう。
求人広告は多くの人が目にすることから、異なる層にもアプローチできます。求人広告と採用ホームページ経由による「異なる層」の目に触れるため、自然と採用確率も高められます。
採用ホームページの制作費用
採用ホームページを制作会社に依頼する場合、制作費用の相場は以下の通りです。
【最低限のコンテンツを希望】
10~50万円(制作期間の目安:2週間~1か月半)
【オリジナルの採用サイトを希望】
50万円~150万円(制作期間の目安:1か月~2か月)
【オリジナルかつ戦略的なサイトを希望】
150万円以上(制作期間の目安:2か月~4か月)
上記の通り、採用ホームページを制作会社に依頼するケースでは、目的に応じて相場に開きがあります。自社の目的・予算・希望する効果などを総合的に判断し、選ぶと良いでしょう。
まとめ
採用ホームページは、効率良く採用活動をすすめる手段の1つです。単体ではなく、求人広告などと併用することで、異なる層にアプローチでき採用確率を高められます。
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