面接で良い印象の学生を採用しても、自社で活躍できない人が多いと感じる方は多いのではないでしょうか。面接担当者の個人的な印象だけで採用すると、ミスマッチが起きることがあるでしょう。そこで本記事では、優秀な就活生を選ぶポイントについて解説します。早期退職に悩んでいる人事部の方は、ぜひ参考にしてください。
面接で印象に残る学生というだけで採用すべきでない理由
印象に残る学生というだけで採用すべきでない理由は、優秀な学生を見逃してしまうことになりかねないためです。面接で印象が良かったという理由だけで、学生を採用するのは、おすすめしません。良い印象は面接官の個人的な感じ方によるところが多いです。
そのため、入社後に思ったような成果を出してくれなかったりミスマッチで早期退職してしまったりする場合があります。面接官が就活生に良い印象を感じたのは、ハロー効果が影響している可能性があります。
ハロー効果とは、対象者の目立った点に印象が引っ張られ評価が歪んでしまう心理現象のことです。例えば、高学歴なら仕事ができるだろうや、笑顔が良いならコミュニケーション能力が高いだろうなどです。
印象だけで採用してしまうと、優秀でスキルが高い学生を取り逃がすことになりかねません。印象だけではなく、採用基準を設けることが採用活動では大切です。
良い意味|面接で印象に残る学生・就活生の特徴
良い印象にはいくつかパターンがあるため、代表的なものを押さえておくことは大切です。ここでは、良い意味で印象に残る学生の特徴を紹介します。人事担当の方は、ぜひ参考にしてください。
誠実さを感じる
面接官・相手の話をよく聞いて回答する学生には、誠実さを感じます。髪型や服装が清潔で、身だしなみが整っており、嘘をつかない学生にも誠実さを感じ、良い印象が残りやすいでしょう。仕事上、お客様への誠実な対応は不可欠です。
自社のミスによってお客様や取引先に迷惑をかけ、謝罪することもあります。自社のミスを認め改善する姿勢を示さなければ、お客様や取引先は納得しないでしょう。誠実な対応ができないと判断されれば、継続的な取引をしてもらうのは難しいかもしれません。
仕事をする上で誠実な対応は信頼となり、継続的な取引につながるため、重要な要素です。そのため、誠実な学生は好印象です。
協調性がある
面接官とうまく会話のキャッチボールができる学生は、協調性があると判断され好印象です。集団面接で他の候補者に配慮ができる学生も、協調性があると評価できます。仕事はチームで行うことが多く、協調性は重要な要素です。
同じ部署だけではなく、他の部署とも歩幅を合わせ仕事をスムーズに進めるには、自分とは異なる立場や意見がある人とも協力することが欠かせません。
協調性がある人は、他人の意見を察知し利害が異なる場合でも協力して仕事を進めようとします。仕事をする上で重要な要素となるため、協調性のある学生は面接で良い印象に感じます。
声のトーンや話し方に個性がある
ハキハキと質問に回答し、面接官との距離を考えた声の大きさで話す学生は、面接で良い印象を与えます。面接官の目を見て話す学生も、面接では好印象を与えるでしょう。お客様や取引先と接する際に笑顔でハキハキと話す姿は、その人だけではなく自社にも良い印象を与えます。
また、部署内でもハキハキと話す態度はコミュニケーションをスムーズに行うために必要です。あごを上げたり腕を組んだりしながら話すなどの失礼な態度や仕草で接するのは、チームがうまくいかない原因になりかねません。タメ口で話さず、適切に敬語を使って話す学生は良い意味で印象に残りやすいです。
面接官・相手の話をよく聞いて回答する
個人・グループ面接で端的に質問に答えたり面接官の意図をくみ取って回答したりする学生は、良い印象が残りやすいです。面接官の質問に素早く回答できる学生も印象に残りやすいでしょう。
また、面接官の話に興味を持って耳を傾けたり、相槌を打ちながら説明を聞いたりする学生も、好印象です。お客様の中には忙しい役員やすぐに回答を求める方がいるため、相手の意図をくみ取って回答することが仕事上では重要です。
お客様の求めに素早く対応することが、自社の価値を高めることにつながるため、意図をくみ取れる学生は好印象です。
既に自社で活躍中の社員に似ている
活躍している既存社員と考え方や雰囲気が似ている学生は、面接で印象に残りやすいです。自社で活躍する社員を思わせる印象の学生なら、入社してから成果を出してくれると期待できるでしょう。
ただし、活躍する人物を知るには普段から色んな社員との交流が必要です。忙しい業務をこなしながらも自社社員と話す機会を作ることが、優秀な学生の採用に生かされます。
意欲がある
逆質問で自社について詳しく聞いてくる学生は、面接で好印象です。学生が興味ある内容の質問をするため、前のめりに聞いてくるでしょう。自社に関心をもって意欲がある姿勢からは、積極性が見えます。
仕事は待っていてもこないことがあるため、自分から積極的に行動する姿勢が重要です。例えば、営業職ではお客様に提案することが、仕事になり売上アップに貢献するでしょう。意欲がある学生は入社後に活躍が期待できるため、面接では印象に残りやすいです。
高校・大学など自分の話を仕事に役立つエピソードとして語る
部活動やアルバイトなどで失敗を乗り越えた体験談を話す学生は、面接で良い印象に残りやすいです。リーダーシップや問題解決力があり、将来性があると判断できます。
仕事で失敗しないことは、ほとんどありません。同僚の失敗の尻拭いをすることもあれば、上司と一緒にお客様に謝罪することもあるでしょう。そのため、どのように乗り越えるかが重要です。
仲間の先頭に立ってリーダーシップを発揮し課題解決に向かっていったのかなど、仕事にも生きる自分の経験を語れる学生は、活躍が期待できる人材として印象に残ります。
悪い意味|面接で印象に残る学生・就活生の特徴
面接を数多く行っていると、印象の良くない学生もいるでしょう。悪い意味で目立ってしまう特徴には、身だしなみやマナーができていないことなどが挙げられます。ここでは、悪い印象を与える学生の特徴について解説します。
服装や髪型がだらしない
学生のシャツがシワシワで靴に汚れがついた状態だと、面接官はだらしないと悪く評価するでしょう。髪型を整えておらず身だしなみができていないと、仕事ができるイメージがつかないと悪い印象を持つ面接官もいます。
特に社外でお客様や取引先と接する機会がある職種で身だしなみを整えられていないと、自社のイメージが下がり、今後の取引に影響するおそれがあります。OB・OG訪問や採用ページで自社の身だしなみを確認してから面接に臨んでいるのか、選考を進める上でのポイントです。
緊張感がない
面接中に緊張感がなく友達と接するような態度は、面接官からの印象は悪くなります。面接中に腕を組んだり肘をついたりするなど、態度が悪い学生では好印象を持ちません。また、面接で真剣さに欠け、ヘラヘラするのも印象が悪くなるでしょう。
緊張しすぎるのも良くないですが、真剣さに欠けるのも褒められる姿ではありません。自分では分からない点があるため、友達と模擬面接で指摘し合ってから、本番に臨んでいると思われる学生なら、選考を進めても良いでしょう。
回答が的を得ていない
面接官が求める回答ができない学生は、悪い印象を与えます。質問の意図が理解できないのか、分からないがなんとなくで回答する学生は、慎重に選考することをおすすめします。また、そのような学生は、理解力や論理的思考力が不足しているかもしれません。相手の質問意図を考えてないで答えてしまうと、お客様や取引先とトラブルになる可能性があるでしょう。
質問意図が理解できなければ、確認してから回答する学生なら、問題解決能力があり、誠実な対応ができると判断できます。面接官が唖然としてしまうような回答をする学生には、良い印象をもつことはないでしょう。
マナーがなっていない
マナーや気配りができない学生は印象が良くなく、選考を進める人物としておすすめできません。面接官の話を最後まで聞かなかったり遮ったりする学生は、気配りができないと判断できます。仕事は1人では完結せず、相手が必要です。能力が高くても、マナーがなっておらず、お客様や取引先、同僚に気配りが全くできないと業務をスムーズに進行させるのは難しいでしょう。
活気がない
声が小さかったりネガティブな回答をしたりすると、面接では悪い印象を与えます。ボソボソした声で話したり「でも」「だって」などと自分を正当化するような発言をする学生は避けるのが良いでしょう。
小さい声で話す社員が対応すれば、お客様がイライラする場合があります。また、言い訳をする社員では取引先の信頼を得られないでしょう。活気がない社員では、自社の印象は良くなりません。ネガティブな発言を繰り返す学生を採用するなら、慎重に判断することが大切です。
熱意を感じられない
入社したらやりたい仕事への回答が曖昧な学生は、自社への熱意が足りない可能性があります。社会人経験がない学生を採用する理由は、将来性です。やる気や熱意が感じられない学生を採用すべきか、十分に検討しましょう。
熱意ややる気を感じないなら、自社への優先順位が低い可能性があります。採用しても早期退職もあり得るでしょう。本心を探る質問を行い、熱意を感じない学生は慎重に自社にマッチするのか判断しましょう。
面接で印象に残る学生を賢く採用するためのポイント
面接で好印象の学生を上手に採用できれば、入社後に活躍する人材として期待できます。ここでは、印象に残る学生を採用する方法について解説します。良い人材がいないと悩んでいる人事部の方は、ぜひ参考にしてください。
採用基準を明確にする
自分で考え行動するタイプなのか協調性を重視するのかなど、自社に合う人材の基準を明確にすると、マッチする学生を採用しやすくなります。採用基準を明確にすると、面接での質問内容がまとまります。
面接官の個人的な見解で聞くことが減り、採用基準を確認する質問が増えるでしょう。自社が求める学生を採用できる可能性が高まり、ミスマッチを防げます。早期退職を減らす効果も期待できるでしょう。学生を賢く採用するには、自社の求める人物像を決め、採用基準を明確にすることが大切です。
採用ツールを使う
学生を賢く採用するには、採用ツールを使用することが効果的です。採用ツールとは、採用活動を効率化するものです。短い面接時間の中で学生の適性を正しく判断するのは、難しいでしょう。
例えば、採用ツールとして適性検査を導入すれば、短い面接時間でも適性を判断しやすくなります。面接の前に適性検査を受けてもらうと、学生の目標追及力やコミュニケーション能力、主体性などが分かります。
採用ツールを導入することで、面接で印象に残らなかった優秀な学生の採用につながるでしょう。適性検査の導入を検討しているなら、kimeteのHCi-ACを利用してみてください。kimeteのHCi-ACなら、15分で診断結果が出て採用の合否まで明記しています。採用ツールを上手に活用して自社に合う学生の採用につなげましょう。
アイスブレイクを活用する
面接で学生の本心を引き出すには、アイスブレイクが重要です。アイスブレイクとは、面接や会議など緊張する場を和ませるコミュニケーション方法のことです。学生の本音を聞くには、ある程度緊張を解き不安を取り除く必要があります。
緊張を解くには、1分程度の自己紹介が効果的です。自己紹介してくださいとだけ投げかけても「どの程度、話せばいいのだろう?」と疑問を持つため、学生は緊張してしまいます。
自己紹介が終わっても緊張していると感じたら、プライベートの話を聞いてみましょう。
学生が話しやすい内容なので、緊張が解けるかもしれませんし、学生の人柄や普段の生活をイメージできます。学生を賢く採用するには、アイスブレイクを活用して本音を引き出しましょう。
質問を掘り下げる
成長できたと話す内容を掘り下げて聞くと、学生が何を考えどう行動したかを知ることにつながります。質問を掘り下げることで、仕事に対する考え方が理解でき、選考を進める人材であるかが判断しやすくなります。
質問を掘り下げるには、「どう行動したか」と「行動した結果」を繰り返し尋ねることです。行動と結果を繰り返し聞くことで、一貫性のある行動をしているか、どんな結果で自分が成長できたと感じたかが分かります。
苦労したことや工夫したことも質問することで、発想力や問題解決能力も理解できるでしょう。質問を掘り下げることは、仕事への取り組み方やスキルを理解するのに良い方法です。
採用コンサルティングを活用する
企業において人材の獲得は、重要な要素です。長期間、活躍できる見込みのある学生を採用するのが大切です。しかし、自社だけでは優秀な学生を判断するのは難しいと感じる人事担当の方もいるでしょう。
自社だけで優秀な学生であるかを判断するのが難しい場合、採用コンサルティングに依頼してみてはいかがでしょうか。採用コンサルティングとは採用コンサルタントが提供するサービスの1つで、人事担当の方に活動のフォローをしたりノウハウを伝えたりする職種のことです。
採用コンサルティングを使うことで、プロの目線で印象に残る学生を採用すべきかどうかが判断できるようになったり、印象に残らなかった優秀な人材を採用しやすくなったりするなどのメリットがあります。
採用コンサルティングを依頼するなら、kimeteがおすすめです。kimeteなら、ワンストップで課題解決のサポートを行い、完全オーダーメイドで自社にピッタリできめ細かなサービスを提供できます。
まとめ
採用基準が明確でなければ、面接官の印象によって合否を判断してしまうこともあるでしょう。しかし、個人的な印象で合否を決めてしまうと、ミスマッチを起こし早期退職につながることがあるため、注意が必要です。
就活生を賢く採用するなら、質問を掘り下げ行動と結果から自社にマッチするのか検討することが大切です。しかし、他の業務に追われ採用活動を効率的にできないか、悩んでいる人事部の方は、多いのではないでしょうか。
採用活動を効率的に行うなら、プロに依頼することを検討してみましょう。効率的に活動を行うには、採用ツールを導入することがおすすめです。採用ツールを導入するなら、新卒採用支援サービスkimeteにお気軽にご相談下さい。
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